NO.45 母性的関わり方

2020年12月15日

NO.45 母性的関わり方

子育てにおいて大事なことは母性的関わりと父性的関わりの両方が大事です。今回は母性的関わりとは何かがわかる『今日は最高!』というエピソードを紹介します。

 

カーテンを開けると、生まれたばかりの陽ざしが部屋いっぱいに差し込んできました。今日はゆかりさんの誕生日です。小学校二年になる息子のハヤトがゆかりさんに「お母さん、はい誕生日プレゼント!」と「肩たたき券」を2枚、「さんぽにつきあう券」「紙飛行機を飛ばす券」をそれぞれ1枚ずつ渡してくれました。紙飛行機は公園の滑り台の上から飛ばすそうです。

滑り台かぁ…ゆかりさんは、昔、自分の母と保育園帰りに遊んだ公園の滑り台を思い出しました。♪ヨイショヨイショやまのぼり♪と言いながら滑り台をのぼり、そこから夕やけ雲を眺め、母の膝に乗って滑り台を降りた幸せな日々。自分を育ててくれた母親はもう雲の上です。

チラリ、仏壇の前の母の写真を見ました。母はいつもの笑顔です。そばに母が折ってくれた金色の鶴が飾ってあります。ゆかりさんはその鶴を手のひらの上にのせてみました。ハヤトが「折り鶴って紙飛行機みたいに飛ぶのかなぁ」と聞きました。ゆかりさんは無性に公園の滑り台に行きたくなりました。滑り台の上だと母の空に近い…「ハヤト、今から公園に行こう。滑り台の上から紙飛行機や折り鶴を飛ばそうよ」

二人は公園へ出かけました。土曜日の朝なので、人影はありません。滑り台にのぼりました。ゆかりさんが折り鶴を、ハヤトが紙飛行機を、空中に投げました。折り鶴はくるくる回ってストンとヤブのなかへ。紙飛行機は砂場へ不時着です。母子でつながって滑りおり、バンザイで着地。ハイタッチをして笑いあいました。

回収した鶴、汚れを払うためにゆかりさんが広げると、言葉が書いてありました。母の字です。“母と子の今を大切にね”何年も前から飾ってあるのですが、初めて目にしました。びっくりしました。母が空から声をかけてくれたようでした。ゆかりさんは空に向かってつぶやきました。「お母さん、ありがとう!私たち幸せだよ」

そしてハヤトに向かって言いました。「ハヤトのおかげで、すてきな誕生日になったよ、ありがとう!」ハヤトは少し照れながら、叫びました。「今日は最高!」

 

この話に登場するゆかりさんのように、母子一体となってスキンシップしたり、我が子に向かって「あなたのおかげで」や「ありがとう」などの言葉で子供の存在を認めたりすることを母性的関わりといいます。

母性的関わりとは優しさで我が子を包むことです。0~2歳までの乳児に対してはスキンシップをしたり、目を見たり、語りかけたりすることがこれに当たります。とくに抱っこをしながら話しかけることが、これらをすべて含む行為になります。母性的関わりによって、乳児の心が満たされると、2歳を過ぎたころから自我が芽生え、第一次反抗期を迎えます。3歳以降幼児期になると、抱っこではなく、子どもの話を聴いたり、子どもの存在を認めるためにほめたりすることが母性的関わりになります。

ただし3歳を過ぎてからも、子どもが「抱っこをしてほしい」と言ってくることがあります。それは心がまだ満たされていないというサインなので、子どもが満足するまで抱っこしてあげてください。心が満たされれば、子どもは抱っこを要求しなくなります。母性的関わりで、子どもの心を満たして、社会に出て行く基盤をしっかり作ってあげてください。

杉本哲也

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